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ニュージランド トレッキング記(2)

(グランド トラバース)

矢野 政顕


 2014年4月にグランド トラバース(Grand Traverse)を5泊6日で歩いて来た。ミルフォード トラックの場合と同じ会社が、グランドトラバースのガイド付きウオークを毎週2グループ、定員24名で募集していたので、日本から直接申し込んだ。

 グランドトラバースのガイド付きウオークは、前半にグリーンストーントラック(Greenstone Track)を歩き、後半にルートバーントラック(Routeburn Track)を歩くものである。グリーンストーントラックは氷河によって作られたU字谷を歩くコースで、ルートバーントラックは山岳コースである。ミルフォードトラックとは違い、このトラックは途中で交差するルートもあり、トレッキングの方向も双方向であるため、行き交うトレッカーにも会うことが多かった。

 個人ウオークは政府の国立公園管理局(DOC)が管理する小屋に宿泊するので、事前に宿泊券を購入しなければならない。小屋では管理人(Wardenという)に宿泊券を提出することになっているが、管理人はいくつかの小屋を掛け持ちしているので留守のこともあるらしいが、問題ない仕組みになっているようだ。今回のトレッキングではWardenとして働いている日本人に出会わした。


 グリーン ストーン トラック (Greenstone Track)

 
(第1日) 
 7時45分(夏時間のため日本との時差は4時間)、クインズタウンからバスでグリーンストーントラックのスタート地点へ向かって出発した。グリーンストーン川がワカティプ湖に注ぐところがグリーンストーントラックのスタート地点である。10時にトレッキングを開始し、グリ−ンストーン川の上流方向に渓谷を進んだ。ブナの林の中を歩いたり、草原を歩いたり、川沿いを歩いたりするコースである。草原は夏の間だけ羊、牛の放牧地になっているので、多くの牛、羊に出くわした。この日の宿スティールクリークロッジに17時40分に到着した。この日の歩行距離は18Km。

 今回のグループは定員いっぱいの24名で、今シーズン45番目のガイド付きウオークだった。一行の中に日本人は私たち二人のみで、後は中国人夫婦、イギリス人、オーストラリア人が若干いたが、ほとんどは地元のニュージランド人の年配女性だった。このグループにはガイドが4名ついていた。

 グリーンストーントラックのガイド付きウオークは週に2グループしか募集していないので山小屋に常駐している管理人・料理人はいない。ロッジでの料理、掃除などは全てガイドの仕事とのことであった。ルートバーントラックのロッジは、ルートバーントラックだけのガイド付きウオークを募集しているのでやすみなく宿泊客がくるため管理人、料理人が常駐しているとのこと。

   


いざ出発

林の中や草原を歩く

夏の間は羊、牛の放牧地

川沿いのルートを歩く


(第2日) 
 4月の第1日曜日のため本日より冬時間となり、日本との時差は3時間となった。9時40分にスティールクリークロッジを出発し、マッケラーロッジまでの16Kmを歩いた。森に入ったり出たりしながら進む。森の中ではあたり一面コケ植物、地衣類、シダ類で覆われているのが見られれた。15時40分にマッケラーロッジに到着。
 
            

草原を歩く

ブナ林の中を歩く

苔むす山道

草原で休憩


(第3日) 
 休息日。マッケラーロッジの周りを散策。近くの山の見晴らし台まで登ると前日歩いた草原やマッケラー湖(翌日歩いて行くルートバーントラックの方角)が望めた。往復約3時間。


前日歩いた草原

マッケラー湖


(第4日)
 
 マッケラーロッジを9時30分に出発、マッケラー湖(Lake Mckeller)に沿って進み、峠を越えてハウデン湖(Lake Howden)へ下った。湖畔のハウデン小屋からはルートバーントラックとなる。

 

ランチ用のサンドイッチ作り

出発風景
   

 ルートバーン トラック (Routeburn Track)

 ルートバーントラックは全長33Kmでミルフォードトラックとともに人気の高いトレッキングコースである。グリーンストーントラックと違って山岳風景が楽しめる。ルートバーントラック単独でのガイド付きウオークは2泊3日の行程である。

 私たちは12時前にハウデン小屋に着き、バッグを小屋において直ちにキーサミット(Key Summit 標高919m)まで往復した。往復で5km、要した時間は1時間半であった。キーサミットからはサザーンアルプスの展望が楽しめた。  

 ハウデン湖畔でランチをとった後、14時過ぎにボーデン小屋を出発、アーランド滝(Earland Falls 落差80m)の滝壺を経由してマッケンジー湖ロッジに17時半に到着した。部屋は4人部屋だったが相客がおらず個室同然でラッキー。部屋からは明日登っていく山並みが望めた。


キーサミットから望むサザーンアルプスの山々


キーサミットから望むサザーンアルプスの山々





アーランド滝の滝壺

マッケンジー湖ロッジ


(第5日) 
 マッケンジー湖ロッジを9時20分に出発、湖畔で全員の集合写真をとった後、登山道をジグザグに登った。登り切ったところがオーシャンピークコーナーで、視界が開ける。サザーンアルプスの大展望を楽しみながら歩くと、13時に昼食の場所であるハリスサドルについた。昼食後にコニカルヒル(Conical Hill 標高1,515m)まで往復。ハリスサドルからコニカルヒルまでは往復5Km程で約1時間半かかった。このコースはオプションだったが頂上からの眺めは抜群だった。

 休憩小屋で昼食をとった後、ハリスサドルからルートバーン滝ロッジを目指して下る。まずハリス湖を回り込んで進み、ルートバーン渓谷の上流域を下りて行くと、17時にルートバーン滝ロッジに到着した。

 ルートバーン滝ロッジでも4人部屋を割り当てられたが、同室者がいないので個室として使用できた。夕食はこれが最後と言うことで賑やかだったが、ニュージランド英語は発音が独特なため、意思の疎通に苦労した。夕食後はパンケーキ投げのゲームで盛り上がった。



ジグザグ道を上って行く

マッケンジー湖が小さく見える

オーシャンピークコーナーからの眺望



ハリスサドルよりの眺め

休憩小屋(右がガイド付きウオーク用)

コニルカヒルよりの眺め


いたずら好きのケア

名残のマウンティンデイジー

ハリス湖

ルートバーン滝ロッジ


(第6日) 
 ルートバーン滝ロッジでは出発前に今までのロッジで飲んだワイン、ビールなどの代金をまとめて精算した。9時20分にロッジを出発、山を下ってルートバーンフラットに出、ルートバーン川に沿って下流方向に歩いた。途中川の畔で昼食。13時10分にルートバーントラックのゴール地点に到着した。6日間で歩いた距離は約84Km。

 14時にバスでクインズタウンに向かって出発。途中グレノキー(Glenorchy)という小さな町のバーでビールを飲みながら完歩証の授与式が行われた。クインズタウンに16時20分に到着し解散となる。



ルートバーン滝ロッジ

ルートバーンフラット

ルートバーンフラットを歩く

川の畔でランチ

ゴール地点で記念ショット

完歩証

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