むつみ会会員 文芸作品


             俳句   


             舟岡正男さん


          人声の    過ぎて氣付きぬ   酉の市

          ラグビーや   ドラマで増えし   フアンの数

          匂い立つ   柚子浮かべたる   湯につかる 

                   

         
森  閑行さん

   
             柿ひとつ    残して冬の    雀かな   


           
  一監し    鱈で豆腐を     雪の前


              路通よ   遊子冬ざれの野を  ひとりぼし


          短歌

          内海 こう一
 

              
                         

          雨の日に   公園奥の   カタクリは 

              花びら閉じ    なにか寂しい


          
               見上げれば   南へ帰る   鳥の群れ


              俺も行きたし     南の国へ