俳句
 
  


             舟岡正男 11月


          日本橋    江戸の昔や    魚市場

          ビル街の   按針の碑に    秋の風

          秋日和    老舗めぐりや   日本橋 

                   

         
森  閑行 11月

   
             名月や    破れ障子の    文机に   


           
  秋の日に   鯔や刹那の   水しぶき


             背戸に乾す   半股引きに  秋の風



         舟岡正男 10月


          山の湖    夏うぐいすの    声涼し

          夏祭り    浴衣のしつけ   取らぬまま

          華やかに  月下美人や     夜の闇 

                   

         
森  閑行 10月

   
             洗らはれて   肌なめらかに   端渓硯   


           
  迎火や      一年二年     三年と


              露けしや      小萩こぼるる   谷中道



          短歌  


             内海 こう一 11月


              がび鳥の   さえずり高く   目をさます

               我が家の庭   そんなに良いか
  

              昼時の   建築現場   昼飯くわず

                離れて一人  外人労務者




                             
                           磯部 秀男

極東に 五輪イヤーの 初日の出

初詣 人の中なる 弧なりけり

暖冬や 袂も軽ろし 晴れ着の娘


内野 青陽


除夜の鐘 かすかに聞こゆ どこの寺か

全国が 晴れてめでたき 初日の出

一年の 成長はやき 年賀状